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2025.7.26~27 沢登り講習会 at 西丹沢

CL)K嶋、SL)T岡、記録)Y野、会計)O田

K保(7/26のみ)、N崎、S入、I藤、T本H、T本N


(概要)


7/26(於 堪渕沢)

09:00 世附ロッヂ駐車スペースに到着し、準備を整えた。日なたにはいたくないほど暑かった。

09:30 駐車スペース東側のゲートを越えて、勘淵橋(入渓点)から山行を開始した。すぐに現れる高い堰堤を越えるため、右岸より高巻く。高度があり足場も悪い。落石も多かった。CLのK嶋さんをはじめとするサポート役の方々が、途中からトラバース用のロープを張り、懸垂下降用のロープをセットした。遡行図には「5mの懸垂下降」とあるが、我々はより上に支点を設け、10mほど懸垂下降した。

10:30 ここからA班(先行)とB班(後続)の2つに別れて遡行した。私(Y野)はA班の2番手、つまり全体の2番目を歩いた(以降の記述は先頭付近から見た報告であることをご了承ください)。とにかく岩がもろく、手で摑んでは剝がれ、足を乗せては崩れてしまう。動かない岩を探して進まねばならないが、それが良いトレーニングにもなった。暑さはかわらずすさまじく、沢登りとは思えないほど汗をかく。

11:20 トイ状5m。全面がつるりとしており、私には人が登れる滝に見えなかった。そこをK嶋さんがフリーで登り、滝上部を覆い隠すように横たわる木にロープをセットした。投げ下ろされたロープにI藤さんが環付きビナを結んで準備ができる。私は、SLのT岡さんとI藤さんにホールドを教えてもらいながら挑戦するも、なかなか登れない。けっきょくロープを握り、K嶋さんに引き上げてもらってなんとかクリアした。順調にメンバーが上がってきた。歓声や声援、笑い声が滝下部から聞こえてくる。皆さん、おおいに楽しんでいたようだ。ちなみにここで初めてヒルの被害に気づいた。以降二日間に渡り多数の被害者が出た。

12:40 3m滝を左に高巻いたところで脱渓した。沢靴にチェーンスパイクを装着した後、西の尾根を目指して登る。途中からバイルを使うが、土がもろく、人の頭ほどもある岩も動き、苦戦する。落石もあった。個人的にはここが当日で一番緊張し体力を消耗した。

13:20 尾根に上がったところで小休止。会旗を出して撮影する。遡行図によれば、勘淵沢とその西のフタマンザイ沢の間にある尾根を下りるとあるが、我々は北東へ進んだ後、北に進路をとった。途中鹿避けのネットが多数あり、それを乗り越えるための赤い脚立が複数設置されていた。そのうち2つを使ってネットを乗り越え、1つは下にできた隙間をくぐって下りた。

14:00 最初に懸垂下降した堰堤の手前で沢に戻った。堰堤の左岸を上がる。K嶋さんとI藤さんが懸垂下降ができるか思案するも、若干ロープが足りなさそうだと判断した。左岸側の斜面にトラロープが張られた作業道があったので、そこを下って勘淵橋に出て、14:30に山行は終了となった。余談だが、橋に出る直前の所に山椒が自生していて、全員まあまあ汚れているにもかかわらず、良い香りを漂わせていた。

世附ロッヂにチェックインし、身繕いを済ませてから夕飯の買い出しに行く。K保さんは当日帰宅しなければならなかったため、JR御殿場線駿河小山駅まで全員でお見送りした。スーパーで食材を仕入れた後、ロッヂでBBQを開始。大変楽しゅうございました。23:00に宴会は終了した。


7/27(於フタマンザイ沢)

05:00 起床。各自朝食をとった後、06:30にロッヂを出発した。まだ日が昇りきっておらず、比較的過ごしやすい気温だ。勘淵沢とは逆の西へ歩く。06:35に入渓点に到着した。前日と同じくA班とB班に別れて遡行を開始した。遡行図によれば、勘淵沢が1級でフタマンザイ沢が2級下であるらしいが、個人的には逆のような気がする。そうは言っても岩はもろくて注意を必要とした。

06:50 二俣5m滝。左に掛けられているハシゴを使って登った。手前から上部までトラロープも掛けてあった。ハシゴは古びていて頼りなさそうに見えるが、使ってみると意外としっかりしていた。ここには世附ロッヂの取水設備があるそうで、ハシゴの途中にそれらしき赤いハンドルがあった。私は登る際に足でそれを押し下げてしまったので、ここも注意が必要だ。

07:00 ハシゴを登るとすぐに25mの大滝がある。直登はできないので右を高巻く。ここも土がもろくて岩も動くが、勘淵沢よりはマシに思えた。尾根に上がり5mほど進んだ所で、K嶋さんとI藤さん、T岡さんが懸垂下降のロープをセットする。10mほどの懸垂下降で大滝の上に戻った。

08:00 右岸に湧水帯が現れた。ここより先は沢が枯れていたので小休止とする。湧水帯で水を汲む方々がいたが、意外に足元が悪いらしく楽しそうだ。アプローチシューズを持ってきた方はここで履き替えた。私はチェーンスパイクを装着した。準備が整った後、左岸の斜面を上がる。ここのガレ場が非常にいやらしかった。落石を起こさないようにと注意が飛ぶ。前方との間隔を空けて慎重に登った。

08:45 尾根は上がってしまえば安定していた。土の地面に落ち葉が広がっていて歩きやすい。ほぼ遡行図どおりに尾根を下る。気温も上がってきてはいたが、まだ前日ほどの暑さはない。入渓点の手前で沢に下り、泥を洗い落とした後、09:20に山行を終了した。会旗を出して集合写真を撮ってから、駐車スペースに戻る。入浴を予定していた「さくらの湯」の利用開始時間が11:00だったのでキャンセルし、その場で会計を済ませ、沢登り講習は解散となった。


(総評)

勘淵沢は5時間、フタマンザイ沢は3時間ほどの、ともに短い山行だった。けれど沢登りに必要な技術が一通り経験できる、実に沢トレに適した場所でもあった。岩がもろく、多数の落石には気が休まらなかったが、それこそ個人的には良い教訓になった。沢登りに限らず、危険に敏感であることを忘れずに山を楽しんでいきたい。


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m.y記

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